この記事では、小学校で働く教員の皆様におすすめの実用書を5冊選びました。
学校でのお仕事に役立つ本を紹介していますので、本選びの参考にしていただけたら嬉しいです。
(記事には一部プロモーションを含みます。)
この記事を書いた人
こんにちはまつこです。
2020年3月まで公立小学校の教員をしていました。
今は保育士の資格をとって児童発達支援(障害のある子どもたちがくる施設)で運動の楽しさを伝える仕事をしています。
私は本を読むことが好きです。物語から実用書まで、様々な本を手にとって読んでいます。
最近はKindle Unlimitedも有効活用して、読んだことのないジャンルの本も面白そうだと感じたらとりあえず開いてみるようになりました。
教員時代にも本を読むことが好きでしたが、仕事が忙しく、本を選ぶ時間が充分にとれないこともありました。
この記事が
「本を選ぶ時間はあまりないけれど、仕事の役に立つ本が読みたい!」
そう思っている方々の「本を選ぶきっかけ」になると幸いです。
過去の記事はこちら
▼おすすめ「読み聞かせ絵本」の記事
matsuko-childsupport.hatenablog.com
▼おすすめ「読みもの」の記事
matsuko-childsupport.hatenablog.com
おすすめ実用書5選
『発達障害 生きづらさを抱える少数派の「種族」たち』著:本田秀夫
発達障害は、「病気」というよりも、「選好性の偏り」と考えるほうが、当事者を理解できる。臨床経験30年以上の精神科医が、発達障害の人の行動や心理、支援の方法などを、さまざまな例をあげながら解説する。
(SB新書 通販HPより)
タイトルの通り、発達障害について知ることができる本です。
「発達障害」についてとてもわかりやすい言葉で書かれています。
この本を読むと、自閉症(ASD)や注意欠如・多動症(ADHD)などの発達障害についてや、またそれが引き起こす二次障害、合併症等についての理解が深まります。
私自身も、学生時代に勉強をしたり、実際にクラスの子どもたちと関わったりする中で、発達障害についての理解はあるつもりでした。
が、本田先生のこの本を読んで、より「納得がいった」といいますか、発達障害について自分が曖昧な理解しかできていなかった部分が言語化されていると感じました。
小学校の各クラスに発達障害の特性があるお子さんがいると思いますので、この本が1冊あるだけで本当に役に立つ本です。
そして、発達障害についての理解ができたら、さらに「実用的な本」になっているこちらがおすすめです。
『発達障害の子どもの心と行動がわかる本』監修:田中康雄
こちらの本は、発達障害をもつ子たちの「気になる行動」や、その「支援方法」がイラスト等を使って具体的に書いてあります。
障害のある子どもたちと実際に関わるときのヒントになる本です。
私は今の仕事(児童発達支援)でもこの本がとても役に立っています。
『教えから学びへ 教育にとって一番大切なこと』著:汐見稔幸
なぜ教育には「〜しなければならない」が多いのか?
どうすれば「みずから学ぶ」環境がつくれるのか?教え方ではなく、子どもの学びの深め方からいま必要な教育の本質を考える。
(河出書房新社HPより)
学校で「学ぶ」ことの意味やその内容についてもう一度考えることができる本です。
「学校の役割」をあらためて考えることで、自分自身がクラスの子どもたちとどう関わっていけばよいか、どんな授業を作っていけばよいか、見通しをもつことができます。
この本については以前まとめた記事がありますので、気になる方はこちらもチェックしてみてください▼
matsuko-childsupport.hatenablog.com
『嫌われる勇気』著:岸見一郎、古賀史健
フロイト、ユングと並ぶ心理学三代巨匠の一人、アドラー。日本では無名に近い存在ですが、欧米での人気は抜群で、多くの自己啓発書の源流ともなっています。本書では、アドラー心理学の第一人者である岸見一郎氏がライターの古賀文健氏とタッグを組み、哲学者と青年の対話篇形式で彼の思想を解き明かしていきます。
(ダイヤモンド社HPより)
『「けテぶれ」宿題革命』著:葛原祥太
子どもが自分でどんどん学び出す!「学び方」についての学びを大量に生み出す!
宿題で子ども自身が学びのPDCAを回し、“自分なりの学び方“を獲得していく「けテぶれ学習法」!
成果がどんどん上がり「学年で取り組めた!」という学校も多数出てきています!
あなたのクラスもぜひ始めてみませんか?
(学陽書房HP)
教員の世界は「〇〇法」がよく流行りますが、ここ数年で出てきた中では「これ(けテぶれ)学習法」がおすすめです。
私自身も小学校教員だった頃にクラスで「けテぶれ」に取り組んでいました。
理論上は「PDCA」サイクルとほぼ同じなのですが、子どもにもわかりやすい言葉で
「け=計画」「テ=テスト」「ぶ=分析」「れ=練習」
をまとめて、「けテぶれ学習法」となっています。
これをクラス全体で取り組むと、子どもたちに「自分の身になる家庭学習」の習慣がつくので、宿題がいらなくなります。
義務教育が終わった後、大人になってからでも役立つ勉強法を子どもたちに伝えることができます。
▼最近、漫画バージョンも出版されました。
中学年以上であれば、学級文庫に置くのもおすすめです。
『伝え方が9割』著:佐々木圭一
入社当時ダメダメ社員だった筆者が、なぜヒット連発のコピーライターになれたのか。
本書には、心を揺さぶる「伝え方の技術」が書かれてある。
膨大な量の名作のコトバを研究し、「共通のルールがある」「感動的な言葉は、つくることができる」ことを確信。この本で学べば、あなたの言葉が一瞬で強くなり人生が変わる。
(ダイヤモンド社HPより)
授業に必要な「トーク力」について書かれた本です。
教員は主に「子どもたちに話す」仕事ですが、話し方を極めている先生はが非常に少ないように思います。
教員の話し方が面白いと、子どもたちも学習に興味を持つことができます。
この本は、いくつもの実例をもとに「聞いている人がグッとくる話し方」や「興味がわく話し方」をわかりやすく紹介している本です。
学校の授業についての本ではありませんが、授業での話し方に役立つこと間違いなしの本です。
終わりに
いかがでしたでしょうか。
日々の業務が忙しく、「本屋さんに行って本を選ぶ時間がない」教員の方もいらっしゃるかもしれません。
そんな方はぜひ、今回紹介した5冊(+2冊)の本を手に取ってみてください。
きっと教員としての仕事に役に立つと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
まつこ