まつこごと

本好き多趣味の元教員・現保育士による雑記ブログ

【小学校教員】絵本好き元教員のおすすめ読み聞かせ絵本12選

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「小学校で読み聞かせをすることになったけれど、何を読めばよいかわからない。」

 

そんな悩みをもっている小学校の先生や図書ボランティアの方々へ向けて、絵本好き元教員の私が読み聞かせにピッタリな本を12冊紹介します。

読み聞かせの際にはぜひ参考にしていただけたらと思います。

 

この記事を書いた人

こんにちはまつこ(matsuko_tk)です。私は2020年3月まで公立の小学校で教員として働いていました。

絵本好きな母親の影響で、幼い頃から絵本を読んでもらったり、自分で読んだりと絵本と共に過ごしました。そのおかげか国語と図工が得意です!

「絵本」は子どもの国語力や想像力など、様々な力を楽しみながら伸ばすことができます。皆様もぜひ子どもたちにたくさん「読み聞かせ」してほしいと思います。

この記事の内容

学校での読み聞かせにおすすめな絵本を低学年・中学年・高学年の3つに分けて紹介します。学年の指導内容と合わせて読みたい本には、さらに具体的な学年も入れました。

特に「初任者」や、「普段からあまり絵本を読まない」という方に参考にしていただけると幸いです。

それではどうぞ。

低学年への読み聞かせにおすすめの本

『あさがお』作・絵:荒井真紀

さいた!さいた!自然のふしぎにみちたアサガオの一生を、美しい細密画で描いた絵本。小学1年生のアサガオ観察に役立つヒントがいっぱい!

金の星社HPより)

 

この絵本は特に1年生への読み聞かせにおすすめです。

なぜなら、生活科の授業で「アサガオ」を育てることが多いからです。

アサガオのたねを植えて、少しずつ育ち、花が咲く様子がとても細かに描かれています。土の中の様子も描かれているので、実際にアサガオを育てながらこの絵本を見ると、さらに想像力が高まります。

 

『しゅくだい』原案:宗正美子 文・絵:いもとようこ

先生から宿題がでたよ。きょうは、ちょっとかわった宿題なんだ。それがね、なんだか恥ずかしくて言えないんだけど、ちょっぴりわくわくしちゃう楽しい宿題なんだよ。

岩崎書店HPより)

 

この本も宿題が出たての1年生への読み聞かせにおすすめです。

「恥ずかしくて言えないわくわくしちゃう楽しい宿題」とは、「だっこ」の宿題です。「今日の宿題は、おうちの人にだっこしてもらってください。」先生にそう言われてちょっと恥ずかしそうに家に帰る子どもたちのお話。家に帰ると、小さい兄弟のお世話で忙しそうなお母さんがいて…。

読み終わるとみんなでほっこり笑顔になれる、そんな素敵な絵本です。

もしあなたがクラス担任であるならば、ぜひこの本を読み聞かせした日の宿題は「だっこ」にしましょう。翌日、子どもたちのたくさんの笑顔が見られるはず!です。

 

『おかえし』作:村山桂子 絵:織茂恭子

タヌキの家の隣に引っ越してきたキツネの奥さんは、引越のあいさつにかごいっぱいのいちごをもってタヌキの家にいきました。タヌキの奥さんは喜んでいちごを受けとると、おかえしに筍をキツネの家にもっていきました。そこでキツネの奥さんはおかえしのおかえしに花と花びんをもって……。よろこんでもらえてよかったわ、と次から次へとおかえしの連続で、とうとう家の中のものは……。

福音館書店HPより)

 

この絵本は、何よりも「繰り返し」が面白い絵本です。読み聞かせをするときは事前に一度練習をしてみることをおすすめします。

「おかえしのおかえしのおかえしのおかえしの…」と続くところは息継ぎをせずに一気に読むと、子どもたちから笑いがおきます。子どもたちと一緒に唱えても面白いですね。

学校図書館にもありましたが、教員時代は私物で1冊持ち歩いていました。それくらいお気に入りの読み聞かせ絵本でした。

 

『おまえうまそうだな』作・絵:宮西達也

アンキロサウルスのあかちゃんのまえに、ティラノサウルスがあらわれて、「ガオー!おまえうまそうだな」とちかづいていくと---。

ポプラ社HPより)

 

肉食恐竜が草食恐竜の子どもを発見、「美味しそうだから食べちゃおう!」と思うのですが…。最後はちょっと寂しくて、ほろりとしてしまいます。

宮西達也さんの絵本は、ほっこり心が温かくなる作品が多いです。

この絵本以外にも読み聞かせにおすすめなのは、『おとうさんはウルトラマン。外では怪獣をやっつける正義の味方が、お家では不器用なお父さん。

こちらは学校ではなく、ご自宅でお父さんから子どもに読み聞かせをしてほしい絵本です。

 

中学年への読み聞かせにおすすめの本

『もうぬげない』作:ヨシタケシンスケ

ふくがひっかかってぬげなくなって、もう どれくらいたったのかしら。このままずっとぬげなかったらどうしよう。このままおとなになるのかな。ぬがないまま、工夫しながら生きる?ぬげない仲間をみつけて、たのしく生きる? あれこれ考えるうち、だんだんおなかがさむくなってきて……

ブロンズ新社HPより)

 

「ぼく、なんでも自分でできる!」そう意気込んだけど、服がひっかかって脱げなくなってしまう主人公。「もし、この服が一生そのままだったらどうしよう。」と想像をめぐらせる話です。

子どもたちが大好きで、何度読んでも同じページで大爆笑になる絵本です。(ちなみにそのページとは、「上が脱げないなら、下から脱げばいいんじゃないかな?」と思いたった次のページです。)

子どもって自分でなんでもやりたがりますよね。大人からすると、時間もかかるし見ていてイライラしてしまうこともあります。

そんな大人の思いも、この絵本は受け止めてくれるような気がするので、私はこの絵本を懇談会で保護者の方々に向けて読み聞かせをしたこともあります。大人にもクスッと笑えて好評でした。

自らの力で大きくなろうとする子どもたちを、焦らずどっしりと見守ることができる「余裕のある大人」になりたいですね。

 

『うどん対ラーメン』作:田中六大

ある日、うどんの家に、ラーメンから挑戦状が届く。挑戦状には、「うどんとラーメン、どちらがおいしいか決めようじゃないか」と書かれてあった。うどんの闘志は静かに燃え上がり、頭からはゆげが出た。そして、ついに戦いの火ぶたは切られたのであった……。

誰もがなじみのある「うどん」と「ラーメン」。どちらがおいしいのか、ついに決着!?骨の髄までおいしさを追求した、ユーモア絵本!

講談社HPより)

 

この本の良さは、ズバリ、「けんか(戦い)なのにお互いを褒め合っているところ」です。「くらえ、味玉爆弾!」「う、うますぎる!」みたいな感じで、お互いの攻撃がちゃんと「美味しい」のです。笑

それぞれの良さを認め合っているからこそ出てくる数々の「褒めワード」がとても気持ち良いです。学校での子どもたち同士の関係性も「ぜひ、こうであってほしいな」と思ってしまいます。

 

『ともだちや』作:内田麟太郎 絵:降矢なな

1時間100円で友だちになる〈ともだちや〉。おかしな思いつきからはじまった、キツネとオオカミの「おれたち、ともだち!」絵本。

偕成社HPより)

 

有名なシリーズ絵本です。全国の学校図書館に置かれているのではないでしょうか。

「本当の友達ってなんだろう」と子どもたちと一緒になって考えることができる本です。友情はお金で買えるのか、それとも…。

道徳の教科書がまだない頃は、よく道徳の教材としてもつかわれていました。個人的にはオオカミの表情が好きです。

 

『ちゃんとたべなさい』作:ケス・グレイ 絵:ニック・シャラット 訳:よしがみきょうた

デイジーはおまめがだいきらい。ママはおまめを食べたら、よふかししてもいいし、おふろにはいらなくていいし、アイスを100個、ぞうやペンギン、ロケットだって買ってくれるって……!?

小峰書店HPより)

 

「好き嫌いをしては行けません!」と、ぱっと見は「食育に使えそうだなあ」という印象の絵本です。

この絵本は何よりも意外性抜群なオチが面白いです。終盤は「どうなってしまうんだろう…!」と大人でもドキドキします。(もしかしたら、子どもより大人の方がドキドキするかもしれません。)

低学年の子へ読み聞かせをしても十分わかりやすいと思うのですが、途中で大きな数がたくさん出てくるので、算数で大きな数を学習したあとだとさらに楽しめます。

高学年への読み聞かせにおすすめの本

『このよで いちばん はやいのは』原作:ロバート・フローマン 翻案:天野祐吉 絵:あべ弘士

「このよでいちばんはやいのは」さて何でしょう?カメよりもウサギよりも、チータが速い。海にはチータよりも速い魚がいる、いやもっと速く飛ぶ鳥がいる。鳥より速い新幹線、と色々なものの速さを比べていきます。新幹線より、ジェット機ジェット機よりゴーンと聞こえるお寺の鐘の音…。そして一番速いのは光?いえいえ、光より速いものがまだあります。意外な答えが、絵本の中で待っています。

福音館書店HPより)

 

この絵本は算数の学習で「速さ」を習う5年生におすすめです。身近なものから次々と速いものが紹介されていきます。最終的にこのよで一番速いのは…?

最後は子どもたちが実際に「それ」をやってみることで実感できる、クラス全体への読み聞かせとしてとても面白い本です。

教室がザワザワとした時に読み聞かせをするのもおすすめです。最後はシーンと落ち着く魔法の絵本です。

 

『ことばのかたち』作:おーなり由子

もしも話すことばが目に見えたらーー言葉の使い方は変わるだろうか?ベストセラー『幸福な質問』(新潮社)や「ハオハオ」「あめふりりんちゃん」などの作詞でも知られる、おーなり由子が、日々の言葉の向こう側にある風景を詩のように描く「ことばと絵の本」。この本を読んだ後、大人も子どもも、きっと言葉の使い方が変わります。

講談社HPより)
 

「言葉の大切さ」を考えることができる本です。

フワッとした色づかいがとても素敵な絵本なのですが、言葉が針のようにグサグサと刺さって相手を傷つけてしまうページは衝撃的でした。

読み終えた後は、自分の言った言葉がどんな色で、どんな形なのか、つい想像が膨らんでしまう本です。大人にもおすすめの絵本です。

 

落語絵本2『まんじゅうこわい』作・絵 川端誠

町内のわかいもんがあつまって、それぞれじぶんのきらいな「いきもの」をいいあうことになりました。

「へびが、きらいだねえ」「おれは、たぬきだ。」「おれは、くもが、きらいだねえ。」と、みんなが、ひろうした最後に、松つぁんは「まんじゅう」がこわいといいだします。

人をくった松つぁんのちゃっかりぶりは、何度読んでも笑えます。

落語の魅力がたっぷりつまった1冊。

(クレヨンハウスHPより)

 

このシリーズは『じゅげむ』や『ときそば』など、有名な落語が絵本になっているシリーズです。落語のお話は面白いものが多いですよね。

『じゅげむ』は小学生の頃におぼえた人も多いのでは?と思います。幼い頃記憶したことは大人になっても意外とおぼえていますね。「じゅげむ、じゅげむ、ごこうのすりきれ、かいじゃりすいぎょの…。」私も、今でもまだ言えます。

落語は長い話も多いですが、この『まんじゅうこわい』というお話は7、8分もあれば読むことができます。江戸っ子風に読む練習をしてから読み聞かせをするのがおすすめです。

 

注文の多い料理店』作:宮沢賢治 絵:いもとようこ

山に猟に入った二人の紳士。道に迷い空腹を抱えた二人の前に《西洋料理店 山猫軒》が現れる。喜んで入るが「髪を溶かせ、靴の泥を落とせ、金属類をはずせ、クリームを塗れ」と次々注文が。宮沢賢治の人気作が登場!

金の星社HPより)

 

この絵本は『雪わたり』(教育出版5年生)や、『やまなし』(光村図書6年生)など、国語の学習で宮沢賢治作品を学習しているタイミングで読み聞かせをしたい絵本です。

宮沢賢治の著作は有名なものが多いですが、中でもこの『注文の多い料理店』は比較的短くストーリーもわかりやすいのでおすすめです。

私は国語の時間の冒頭5分を使い、3、4回に分けて読み聞かせをしました。国語の授業の導入としてとても良かったです。

 

おわりに…

小学生に向けた読み聞かせ、何にしようかとても迷いますよね。

普段から読み聞かせの習慣がある学校だと、「この本、他の先生とかぶっていないかな。」「みんなが知っているお話だったらどうしよう。」という悩みをもつこともあるかもしれません。

でも、子どもたちはいつも読んでいる絵本、すでに知っている絵本でも大丈夫!です。読み聞かせをするとけっこう楽しく聞いてくれます。逆に「知っている話の方が安心して楽しめる」という子どももいるくらいです。

私は、読み聞かせ絵本を選ぶ際の最大の決め手は、「その本を自分が好きかどうか」だと思っています。

パラパラとめくってみて、絵が好き、ストーリーが好き、登場人物が好き、なんでもいいので、「いいなあ」と思える本をぜひ子どもたちに読んであげてください。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

まつこ