まつこごと

本好き多趣味の元教員・現保育士による雑記ブログ

【放デイ職員が教える】後悔しない放課後等デイサービスの選び方

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「放課後等デイサービス」ってどんなところ?

子どもに合った「放課後等デイサービス」を選びたい!でもどうすれば?

 

そんな疑問をもっている方に向けて、「放課後等デイサービス」職員が後悔しない放課後等デイサービスの選び方を紹介します。

この記事を読むと、

○放課後等デイサービスとは何か

○どうすれば利用することができるのか

○お子さんに合った施設を選ぶ際の手順

○見学・体験で見るべきポイント

がわかります!

 

ぜひ参考にしていただけたら幸いです。

 

この記事を書いた人

こんにちはまつこ(matsuko_tk)です。

私は何度か転職をして、パートや社員として複数の「放課後等デイサービス」にかかわってきました。

今は「児童発達支援」で保育士として働いています。

今回は職員の視点から、「放課後等デイサービス」の選び方をまとめました。

「放デイ(放課後等デイサービス)を利用してみたい」という保護者の方の参考になれば幸いです。

 

放課後等デイサービスとは

「放課後等デイサービス」とは、障害のある子どもたちや発達に支援が必要な子どもたち(小学1年生〜高校3年生まで)が通う福祉サービスです。

主に放課後や休日、長期休み(夏休み、冬休みなど)に利用することができます。

 

誰が利用できるの?

障害のある子どもたちや発達に支援が必要な子どもたちが利用できます。

基本的には小学1年生〜高校3年生(18歳)までですが、その必要性に応じて20歳までは利用が可能です。

 

障害者手帳の有無に関わらず、軽度な発達障害等でも本人に困り事があって支援が必要とされる子どもたちは利用することができます。

後述しますが、利用には「受給者証」の申請が必要です。

 

放課後等デイサービス利用の流れ

放課後等デイサービスの利用を検討する場合は、まずその放課後等デイサービスへ問い合わせをします。

見学・体験をして「利用したい!」となれば、福祉の窓口で受給者証の申請をします。

利用する日数分の受給者証の交付を受け、放課後等デイサービスで利用契約を結びます。

利用契約がすむと、いよいよ放課後等デイサービスの利用を開始することができます。

 

受給者証の日数は各自治体によって異なっていて、障害の度合いによって日数が限られてしまう場合があります(「1週間に2日通いたいのに1日しか通えない」など)ので、注意が必要です。

受給者証の手続きをしたことがなく、受給者証が交付されるかどうか不安な方は、放課後等デイサービスを探す前に役所の福祉課に相談してみてください。

 

放課後等デイサービスを選ぼう

ここからは放課後等デイサービスの選び方を手順に沿って書いていきます。

 

ステップ1 なぜ放課後等デイサービスを利用したいのか整理する

お子さん(または保護者)の「困りごとは何か」、放課後等デイサービスを「どのように利用したいのか」を整理します。

 

例えば、

「友達と過ごして、人と協力することを学んでほしい」

「相手とのやりとりがスムーズにできるようになってほしい」

「運動を通してあきらめない心をもってほしい」

「共働きで忙しいので、放課後に子どもを預かってほしい」

などが考えられます。

目的に合った施設を選ぶためにも、この段階でどのように利用したいかという思いをしっかりともっておくことが大切です。

 

ステップ2 条件の優先順位を考える

「放課後等デイサービス」と一言でまとめていますが、その支援の内容はさまざまです。

ステップ1で考えた利用したい形をさらに具体的に考えて、「ここだけは譲れない」ポイントをあらかじめもっておくと良いです。

 

【条件例】

○預かり型あるいは療育型

預かり型は、放課後〜17:00ごろ(遅いところだと19:00なんていう施設も)までお子さんを預かってくれます。おやつを食べたり、宿題をする時間があったりするところもあります。

療育型は、個別や小集団で運動やSST(ソーシャルトレーニング)、学習等をみてくれます。放課後ずっとではなく、短時間(1時間くらい)のプログラムを行なっているところが多いです。

 

○送迎のあり、なし

学校までお迎えをしてくれて、帰りも家まで送ってくれるという送迎サービスを行なっている施設もあります。

先ほどの「預かり型」は送迎サービスを行なっているところが多く、「療育型」は自己通所(送迎サービスなし)のところが多い傾向があります。

また、送迎を希望する場合は、自宅や学校が送迎の範囲内かどうかも確認をする必要があります。

 

○家や学校からの距離

万が一お子さんが具合が悪くなってしまった時に、放課後等デイサービスに迎えにいかなければならないという急な対応が必要になることもあるでしょう。

そのため、家や学校から放課後等デイサービスまでの距離も、遠すぎない方が良いと感じます。

車が自宅にない方は駅やバス停など公共機関で行くことができるかどうかも確認しておきましょう。

 

○通っている児童の比率(小学生、中学生、高校生、特別支援学校、個別支援級、普通級、障害の内容等)

同じ施設にどんなお子さんが通っているのかもお子さんによっては重要なポイントです。

「友達と一緒に遊びたい」「相手とのコミュニケーションを学んでほしい」

という希望があっても、いざ入ってみると仲良く話せる同年齢のお子さんがいなかった、ということがあるかもしれません。

そんなことがないように、見学の際に通っている児童の様子も聞いておくと良いと思います。

 

以上に放課後等デイサービスを選ぶ際の条件の一例を挙げてみました。

「ここだけは譲れない」という条件はありましたでしょうか。

また、「ここは妥協できそうだ」という条件はなんだったでしょうか。

おうちの方の希望だけでなく、お子さんの希望もうかがっておくと良いですね。

 

ステップ3   いざ放課後等デイサービス探し!

ステップ2で挙げた条件に合いそうな事業所を探して、電話やメールで問い合わせをします。

地域の放課後等デイサービスの情報は、インターネットや役所の福祉課の窓口などで得ることができます。

 

どんな施設があるかを調べてくれたり、手続きを代行してくれたりする「相談支援」という仕組みもあります。

自治体によっては「相談支援を必ずつけてください」という自治体もありますので、気になる方は先に役所に問い合わせをしてみてください。

 

情報を得る中で希望に合う放課後等デイサービスがあれば、見学・体験の申し込みをしましょう。

申し込みの際に、その施設に現状で空きがあるかどうかも伝えてくれます。「放課後等デイサービス」は1日に預かることができる児童に定員があるので、そもそも枠が空いていないと入ることができません。

 

通いたい曜日に空きがありそうでしたら、いよいよ見学・体験です!

見学・体験においては、ステップ1や2で考えたことを思い出しながら、お子さんに合った施設なのかどうかを見極めましょう。

 

それに加えて、見学・体験時には「これをみておくと間違いない!」と思う項目をいくつか挙げました。参考にしていただけたらと思います▼

▼見学・体験ではここを見よ!

○送迎車がきれいかどうか。

→送迎付きの放課後等デイサービスの場合は、可能でしたらぜひ送迎車を見てみてください。その時に見るポイントは、

施設の名前が車に書いてあるかどうか

車椅子マーク(介護マーク)が貼ってあるかどうか

車に大きな傷や凹みがないかどうか

などです。

施設の名前が車に書いてあるということは、その施設の名前を背負って「常に安心安全な運転をしている」ことの証明になります。

車に傷や凹みがないことも、その施設の運転の安心さを物語っています。逆に、傷や凹みのある車でお子さんの送迎に来られたら少し心配になりますよね?

案外盲点かもしれませんが、お子さんの安全に関わる部分ですので、ぜひ意識をして見てみてください。

 

○掃除が行き届いているか/感染症対策はしっかりとしているか

見学の際に部屋の中の掃除の状態をチェックすることもとても大切です。

綺麗なお部屋ですと、お子さんが安心して過ごすことができますね。

昨今はコロナウイルス等の感染症も流行っているので、部屋の掃除や手入れはますます欠かせなくなってきています。

入室前後に手の消毒や体温を測るなどの感染症対策がしっかりとされているかどうかも、昨今は見学・体験の際のポイントであると感じます。

 

○靴箱、ロッカー、掲示物が子どもにとってわかりやすいか

発達に支援が必要なお子さんにとって、見通しをもつことができるわかりやすい掲示物は必須です。

「視覚優位」と言われるお子さんや、文字を読むことができないお子さんのためにイラスト等を使った掲示がされているか、時計が読みやすく工夫されているか、1日の流れが視覚的にわかりやすく掲示されているか、等を見ると良いです。

 

○収納がごちゃごちゃしていないか

収納するはずのものがごちゃごちゃと表に出ていないかなども見るポイントの一つです。部屋がごちゃごちゃしていると、気が散ってしまうお子さんも多いためです。

見学の際は、ご自身のお子さんが放課後にそこで生活することを想像して部屋の中を見てみてください。

 

○職員が子どもとどう関わっているか

お子さんがいる時間に見学・体験をすることができたのなら、ぜひそこにいる職員たちが子どもたちに対してどんなふうに関わっているのかはしっかりと見てください。

昨今は「放課後等デイサービス」や福祉施設における虐待・わいせつ行為等のニュースが後を絶ちません。同業者としてはとても悲しいですが、現実です。

部屋の中にいる職員たちが、子どもたちの健全な成長のために関わっているかどうかは様子を見ていてわかると思います。

ぜひ、働く職員の姿をしっかりと見ていただけたらと思います。

 

○発達の特性に対する決めつけ等はないか(職員の知識があるかどうか)

見学・体験時に職員と話をする機会があります。

その際に、お子さんの特性についても聞かれます。困っていることや、つけたい力、好きなもの、得意なこと、苦手なことなど、さまざまな話をしていきます。

その際に、発達の特性について職員がどのような反応・判断をするかということもしっかりとチェックしてください。

ごく稀に、

自閉症ということは、〇〇ですよね」

などと、特性に対して決めつけてくる職員もいます。

子どもの発達は様々で、十人十色です。

確かに障害の名前によって似たような傾向が見られることもありますが、そう簡単に決めつけられることではありません。

お子さんの発達について職員と話している中で、不快な思いや納得のいかないことがありましたら、ぜひ我慢せずにその気持ちを伝えてほしいと思います。

 

○明るい雰囲気かどうか

施設の第一印象、雰囲気はどうでしょうか。

お子さんが楽しく通うことができそうな明るく楽しそうな雰囲気がありますか。

働いている職員の挨拶、話しぶりはいかがでしょうか。

基本的な部分ではありますが、初めに感じた施設の印象はとても大切です。

 

○自由時間は何をしているか

「放課後等デイサービス」には、預かり型と療育型があると書きました。

実は、そのハイブリット(預かり型かつ療育プログラムあり)の施設も多く存在します。

学校に車で送迎

→到着してからは自由時間

→その後プログラムをする

→車に乗って帰る

というような流れの施設です。

このようなハイブリット型の施設では、メインであるプログラム部分しか見学・体験することができない場合もあります。

でも、可能であるならば自由時間の見学もさせてもらうべきです。

子どもたちが自由に過ごしている時間ほど、その施設の本質がでます。

もし、「見学はプログラム時間のみでお願いします」と断られるようであれば、自由時間は見られたら困るということになりますよね。そんな「放課後等デイサービス」はちょっと怪しいし不安ですね。

 

 

▼ここからは、もしもできるなら…ということで

○通っている児童のお母さんと連絡をとってみる

同じ小学校のお子さんが通っている放課後等デイサービスであれば、ぜひ利用している保護者の方と連絡をとってほしいと思います。

実際に利用している保護者の方から「良いところだよ!」と話を聞けることが一番の安心材料ですよね。

 

○複数見学をしたほうが良い

放課後等デイサービスは施設によって本当に様々ですので、できるのであれば複数の施設を調べたり、実際に見学したりしたほうが良いです。

受給者証の手続き等で時間も手間もかかりますので、複数見学した上で納得のいく施設の利用を申し込むことをおすすめします。

 

最後に“とっても大切なこと“

保護者の方がお子さんのために一生懸命に施設を探していらっしゃることは承知の上で、最後に「とっても大切なこと」をお伝えします。

それは、その場所に「お子さん自身が通いたいかどうか」をしっかりと確認をするということです。

 

私は実際に放課後等デイサービスで働いていて、「保護者はとってもとっても通わせたいけれどお子さんが前向きではなく、結局辞めてしまった」というシーンもよく見ました。

 

放課後等デイサービスで働く職員としても、お子さんたちが楽しく通うことができるように様々な工夫をしています。

でも、運動が嫌いなのに無理やり運動系の療育プログラムのある施設に入れられたお子さんが、運動を心から楽しめるようになるのには、職員の力だけでは正直難しいです。

「苦手を克服する」ために行きたくない場所に連れて行かれるのは大人でも嫌ですよね。

実際に放課後等デイサービスに通うのは本人です。

本人が楽しく通えるところに入れてあげてほしいと感じます。

 

お子さんが「楽しい!」「また行きたい!」と思える施設を探すことができると良いですね。

 

終わりに

いかがでしたでしょうか。

 

インターネット等で検索をすると、一言で「放課後等デイサービス」と言っても本当にさまざまな施設が出てきます。

 

どの施設も、それぞれに長所・短所がありますので、実情をしっかりとご覧になってお子さん・保護者の方の両方が納得のいく施設を選んでください。

お子さんに合った素敵な施設が見つかることを願っています。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

まつこ